自宅にPC UNIXサーバーを置いた意味、置く意味を考えてみる
私はPC UNIXを使って自宅サーバーを構築してもう10年以上になります。
その用途ですが、
この3つでした。
もともと PC UNIXでのサーバー構築は日常茶飯事でしたし、FreeBSDや Linuxで最新ソースツリーを追いかけてたりしてましたから、趣味+業務の延長でしたし、PCパーツはあまりまくっていたので、ちょっとした状況で作ってみたんですね。
そうしたら、とても便利だったわけですよ。
しかし、10年以上運用を続けるなかで趣味・業務も変化してきましたし、クラウドサービスやらVPSやら登場してきて、無理に自宅サーバーじゃなくてもいいんじゃないか?って思うようになってきましたので、やっているサービスの棚卸しと今後をどうするかって考えるきっかけにしようと書き始めました。
ルーター
経緯: アナログモデム、ISDN TA相手にテレホーダイタイムだけ接続、その後 Yahoo!BBでもファイヤーウォール, NAPTで利用していました。
現況: 数年前にフレッツ光に移行したときにルーター機能は外部から自宅に入るときに sshトンネリングを行う用途にしようとします。
今後: VPNルーターを中古で購入するなりして サーバー機能から分離したいです。
ファイルサーバー
経緯: PCにHDDをぶら下げるとマシン再起動とかやりにくくなるので、ストレージを分離して、samba / NFSによるファイルサービスをしてます。
現況: NASも併用してます。
今後: ハードウェアNASに移行するか、NAS OSで専用サーバー化することを検討してます。
メールサーバー&DNS&ウェブサーバー
独自ドメインのメールをサービスしてましたが、ポータブルIPアドレスでは インバウンド、アウトバウンドとも smtp/tcp がブロックされるようになってから意味がなくなりました。
DNSサーバーについても自宅で行ってますが、ポータブルIPで続けるのは安定性の問題があるので手間がかかりすぎます。
ブログを自宅のウェブサーバーで運用していましたが、ひかりルーターにしたとき、イントラネットワークから公開しているサーバーアドレスへ接続できない(NAPTがかからない)という仕様のため、使用を断念しました。
その頃から外部のブログサービスを利用するようになったこともあって、ウェブサーバーをもつとしたら実験目的でしかなくなってます。
自宅サーバーをもつメリットは?
OS運用スキルについては、VPSなどの登場で、自宅サーバーのメリットではなくなってしまいましたので、残っているメリットとしては、
- 新しいサービスを金銭的にローコストで試せる
- クラウドサービスや外部ホスティングではできない物理的なネットワーク遮断ができる
というぐらいでしょう。
自宅サーバーをもつデメリットは?
- 運用に手間がかかる
- リプレースコストが馬鹿にならない
- 消費電力が馬鹿にならない
ということがあります。
いい加減、楽をしたいし、新しいことを始めるコストは小さいほうがいい。
自宅サーバーをやめる or コスト削減するにはどうする?
サーバー仮想化
物理的に削減するソリューションとして、複数サーバーを仮想化で乗り切ろうかとおもったこともありますが、
- 高速なストレージを確保するために必要なコストが高い
- ESXiでは省電力機能を止める必要がある
80PLUS プラチナ電源で専用ストレージの Ivy BridgeのCPUでマシンを作ったほうが費用対効果が優れているんですよね。
ESXi はRAIDカードをそれなりにお金をかけるか、iSCSIストレージと 10GbEとかないと私にとっては実用性に乏しいソリューションです。
場所がないという理由ならありですが、小規模・ローコストでは仮想化のメリットはほとんど出ませんから、やめました。
VPS
サービスのリストラ等をしないのなら、一番これが有望ですね。
固定IPが必要なサービスはこれに移行させると便利です。
クラウドサービス
メールサービスとかは VPSに乗せるより Hotmailの独自ドメインサービスなどを利用するなどしたほうが便利です。
しかし、Google Apps の小規模無料版が新規受付終了したように、今は独自ドメインでのサービスホスティングを無料でできるHotmailでも今後そういう事態が起こりえます。
あと、外部に何かサービスしたいものがあるという場合には、 Amazon ECなどは便利だとおもいます。
ARMサーバー/ATOMサーバー
ラズベリーパイや OpenBlocks みたいな消費電力の低いサーバーへ切り替えるというやり方です。消費電力は下がりますが、パワーも劇的に下がるという問題があります。
ATOMサーバーも最近では出てきました。
Out of Order 実行が入ってきて、パフォーマンスもアップしていて、Pentium 3 / 815マシンが 30Wぐらいで運用できているのですが、それと同等で桁違いのパワーを出しますから、お得感がありますね。
いろいろ用途・手段が妥当であればサーバーを今後とも自宅に置き続けるでしょう。
しかしできるだけ機能は分割して、保守作業の簡略化を図りたいとは思います。
一台に何でもかんでも入れるのは、入れ替え作業を計画するだけで頭痛ものですからね。